The Liberty Style Enamel Silver Pendant
¥143,000
このエナメルが印象的なペンダントは、イギリスのアーツ&クラフツの作品です。
花を表現したブルーとグリーンの半透明なエナメルは、土台のシルバーの表面に付けられた凹凸が強い光の反射を生み、美しい輝きを放ちます。そして白い真珠の母貝がつくる淡い光の印影と調和し、優しさと幻想的な雰囲気を感じさせています。
イギリスで生まれたアーツ&クラフツ芸術は、19世紀終わりから、20世紀初頭まで続いた芸術表現手法で、とてもイギリス的なムードを感じさせるジュエリーを作り出しました。
アーツ&クラフツの芸術運動は、産業革命後の大量生産によって作られた物へのアンチテーゼとして、職人、芸術家による手仕事の素晴らしさを再認識させるものですが、アーツ&クラフツ運動が広がりは各分野に及んでいます。
ジュエリーは、貴金属や宝石の価値は余り重要視せず、シルバーや9金の台座に、エナメルやあまり高価でない色石、真珠の母貝等をセッティングした、職人の手仕事によって表現された
ジュエリーが多く製作されています。
アール・ヌーヴォーが裕福層の高価な芸術品になっていったこととは対照的に、アーツ&クラフツは、大衆が生活の中で触れることの出来る芸術品を目指していた点で大きな違いがあるといえるでしょう。
今回ご紹介のジュエリーは(中央)、リバティーの作品集に掲載されているジュエリー(6番目の画像の右端)に酷似しています。
ロンドンのリバティー商会は、アーツ&クラフツの職人や芸術家の作品の販売を手掛け、彼らの活動を助けるとともに、リバティーも商業的大成功を収めています。多くの作品がリバティーで販売されたため、アーツ&クラフツのジュエリーは度々リバティースタイルと呼ばれています。
シェークスピアやキーツ、テニソンの文学やラファエロ前派の絵画の世界、ヴィクトリア時代のロマンティシズムの世界観を感じさせるジュエリー。アーツ&クラフツのジュエリーの人気は、そんなところにあるような気がします。
製作年代:1900年頃
製作国:イギリス
素材:シルバー、エナメル、マザーオブパール
サイズ:4.5cm(バチカン含)× 2.3cm
*付属チェーンは同時代の物ではありません。
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