Limoges Enamel and Diamond Gold Brooch
¥1,254,000
リモージュエナメル& ダイヤモンド ゴールドブローチ
ペインテッドエナメルの中でも
少し異質な世界観を感じさせるリモージュエナメル。
遥か昔から続く中世芸術の宗教的な荘厳さや、
象徴主義的な世界に心惹かれます。
本日ご紹介のこのブローチは、そのリモージュエナメルの魅力が凝縮されています。
その美しさ、芸術性、宝飾技術の高さを感じてください。
現在、リモージュエナメルと呼ばれているエナメルは、15世紀にフランス、ブルゴーニュ地方トゥールニュ周辺で始まり、その後リモージュで発展したグリザイユ(Grisaille)エナメルのことです。灰色を意味するグリス(Gris)を語源とするモノトーンのエナメルは、灰色や黒のエナメルをベースに、その上に白いエナメルを重ねて焼き付けていく技法で、彫刻のような立体感を絶妙に表現する、極めて高度なエナメル技術です。
ルネサンス時代のジュエリーに施されたエナメルを見てもわかる通り、16世紀頃に最盛期を迎えたグリザイユエナメルは、その後一時衰退していきます。18世紀ごろにスイスなどで復活し、19世紀のネオ・クラシックブームの中で再びリモージュで制作されるようになっていったのです。
現在見ることができるリモージュエナメルの多くは、20世紀初頭から現代に制作されたもので、主にアール・ヌーヴォー様式の女性の横顔などが描かれたものです。皆さんもご覧になったことがあるのではないでしょうか。(ジュエリーの他にも額装された壁掛け用の物などもあります)
中世から18世紀頃に制作されたものは、イエスや聖母マリア、聖人などを描いたキリスト教を題材にしたモノトーンの宗教絵画の世界です(どちらかと言うと暗く重い印象)。19世紀になると時代のニーズに合わせ題材が変化し、中世の物語や神話の人物、エンジェルなどが多く描かれるようになり、華やかな装飾がプラスされています。装飾は緻密な表現が増し、この時代のエナメル技術クオリティーの高さが一目でわかります。
この作品は、ゴールドとローズカットダイヤモンドに囲まれたリモージュエナメルのブローチです。えんじ色の輝くエナメルの上に、金色の数種類の花に囲まれたプシケと三羽の小鳥が描かれています。ベースのえんじ色のエナメル部分は、中央をへこませた湾曲の銅版が使われています。銅はエナメル加工がしやすい金属で、ゴールドよりも耐久性に優れているといわれています。
厚みを感じさせる深いえんじ色のエナメルの上に、グレーのエナメルで描かれたプシケは、ぷくっとした肌感がなんとも愛らしく表現されています。これがグリサイユエナメルの特性で、重ね焼きして盛り上がったエナメルが立体的に見えるわけです。三羽の鳥もグレーと白で描かれ、背中に薄いイエロー、頭部にはブルーの色付けがされています。そして空間を飾るゴールドの草花のスプレーもまたこのエナメル画を明るく華やかに飾っています。
ブローチピンを外して、
クラスプを付けてペンダントトップにすることもできます。
キャチャー部分は折りたたみ。(チェーン別売り)
エナメルの裏側部分も土台の金属が変形しないように
エナメルが焼き付けられています。
ゴールドのフレームの素晴らしい装飾にも注目です!
細かい唐草模様が立体的に絡まった緻密なデザインで透かし彫りされています。この彫金技術はみごと!緻密で細部まで美しい金細工のレベルの高さに驚いてしまいます。
そして、シルバーでひとつひとつフレーミングしたローズカットダイヤモンドがエナメルの外周を取り巻き、格調の高さをより一層強くしています。
エナメル画に見事なゴールドのフレームが着けられ、まるで身に着ける絵画のようです。
素晴らしいコンディションが保たれた大変貴重な作品。
次の世代に受け継いで行って欲しいジュエリーです。
普段は額装して飾っておくのもお勧めです。
Instagram 動画
https://www.instagram.com/p/DMR_MoDyfm3/?img_index=2
制作年代:19世紀後期
制作国:フランス
素材:エネメル、ゴールド、シルバー、ダイヤモンド
サイズ:4.0cm x 2.9cm
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