2021/02/27 16:40

リングには、多様性、調和、斬新さ、そして優雅さを感じる喜びがあります。
自身の指先にその喜びを視覚として感じることができるリングは、ジュエリーの中でもひときは人気があります。
しかし製作する側からすると、リングはデザインするのが難しいジュエリーであるのも事実のようです。
大きさや指先に着けられなくてはならない、という制約の中でデザインする窮屈さが想像できます。
何時の時代もこの窮屈さから解放され、飛びぬけたリングが作れないかと、クリエーターは奮闘するのです。

本日ご紹介するジュエリーは、新しいものを生み出す力に溢れたクリエーションを感じさせるリングです。
何百年も続くヨーロッパの伝統的なジュエリーデザイン。それは、貴族社会の中から生まれ育ったものです。
しかし20世紀初頭の社会変革は、ジュエリーデザインに大きな影響をもたらします。             
20世紀初頭のヨーロッパは、革新が社会の隅々にまでおよび、新しいデザインが構築された時代です。

芸術家や音楽家、建築家など、クリエイターたちが革新的な物をどんどん生み出し、人々はそれを享受します。
次から次へと新しい物が身近になっていくのですから、それは楽しい時代です。
ジュエリーでは、アール・デコの多様性がまさしくその表われです。
その中で、1920年代半ば頃から、デザインの革新性にジュエリーの価値を見い出すクリエイター達が現れます。
大きなメゾンから生まれたのではなく、インディペンデントなクリエイターがこの流れを作り、
ジュエリー界に変革をもたらしたことは特筆すべきことで、まさにAvant-Garde(アヴァンギャルド・前衛的)と
言えるジュエリーです。

研ぎ澄まされたデザインと高度な宝飾技術で製作された、前衛芸術を思わせるクールなジュエリーは、
現代人の心を大いにときめかせてくれる存在です。
これらのジュエリーは事実、戦争までの15年間余りという短い間に製作されたものですから、
この時代に作られた”本物”に出合うことは中々難しいのです。

では、今回のリングについてお話ししましょう。
このリングはおそらく1930年代の後半に作られた物で、赤味を感じさせるゴールド(ピンクゴールド)の土台の上に、
プラチナにセッティングされたダイヤモンドの層が乗っています。
ラインはどれもエッジが効いたキレの良い作りで、高度に計算された造形が凄い。
トップのプラチナ部分に、19世紀にカットされたオールドカットのダイヤモンドがセッティングされていて、
約0.5カラットから0.2カラットの7石のダイヤモンドは、脇にいくほど小さくなっていきます。
12gの重さは、ヘッド部分にかなりの重量を感じさせる。

とにかくクール、素晴らしいデザイン。
指に感じるクオリティーの高さは格別です。

製作年代:1935年~1945年頃
製作国:フランス
素材:18Kゴールド、プラチナ、ダイヤモンド
サイズ:トップ幅最大1.2cm、指サイズ#13(変更可)
定価:¥920,000‐(税別)
会員価格:お問い合わせください。



商品ページはこちらより

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

製作年代:1935年~1945年頃
製作国:フランス
素材:18Kゴールド、プラチナ、ダイヤモンド
サイズ:トップ幅最大1.2cm、指サイズ#13(変更可)
定価:¥920,000‐(税別)
会員価格:お問い合わせください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

会員申し込みはこちらより

TEL:03-5213-7411