Diamond Ring made around 1920
¥50
SOLD OUT
正方形の枠の中に4石のダイヤモンド。(中心にも小さなダイヤモンドがひとつ)プラチナの台座に埋め込まれているように見えますが、小さな爪でセッティングされています。ミル打ちされたアウトラインのガードルもとても薄い。このプラチナとダイヤモンドの組み合わせは、20世紀初頭のスタイルですが、ダイヤモンドの輝きは、明らかにそれ以前の時代にカットされたことを感じさせます。
V字のショルダー部分は縦列でローズカットダイヤモンドが並んでいますが、間の黒く見える部分は空間が作られています。糸鋸で抜いて透かしてあるんです。驚くべき細さ!どうしてわざわざここまでやるの!? というレベルです。
サイド面には唐草のような連続模様のイングレービング。台座の下には花の模様。どこかジョージアンのジュエリーに描かれる花のような素朴な表現のしかた。可愛い。葉と花の間(黒く見える部分)はくり抜かれ透かしにされている。これもまた驚きの装飾。
Old Cut 20世紀に作られたこのリングに使われているのは、19世紀にカットされたダイヤモンド。アウトラインはほぼ円形ですがオールドマイン(クッション)カットの特徴が良くでている。キューレットの大きな面が上からも見える。博物館で見る大粒のダイヤモンドと同じ雰囲気(その厚みが透明度を強調する感じ)を感じることができます。
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サイドから見るとクラウンが高い(長い)のが一目瞭然。キューレットに面を作るためにパビリオンをカットしてているのでクラウンの長さと大差が無く、球形に近い、コロンとしたブリリアントカットのダイヤモンドが出来上がる。丸みをおびた素朴なカットのダイヤモンド。愛おしい。
黒い影の中に、強くキラッと輝く白い光。艶やかしい輝き。それがいい。
このリングは、こんなドレスの装いに合わせて身に着けられたのです。エドワーディアンの繊細な装飾と、アール・デコの幾何学的な構成を感じさせるデザインは、フラッパーデザインの装いにマッチする軽やかさと華やかさを兼ね備えています。そして現代の日本の女性の装いにも、調和するはずです。
画像ではわかり難いかもしれませんが、ショルダー部分に僅かに付けられた緩やかな傾斜や、唐草模様が施された部分の面のライン形状は、現代ジュエリーとは全く違う美しさを見せています。透かし彫りにすることや、側面や裏側といったあまり目立たない部分にも、芸術性の高い手仕事をしっかり残す凄さ。美しさを求めてこのリングを制作した、ジュエリー美術職人の気概を感じずにはいられません。素晴らしいリングです。
制作年代:1920年頃
制作国:イギリス(推定)
素材:ダイヤモンド、プラチナ
サイズ:0.4~0.5ct x4、四角アウトライン一辺1.1cm
指サイズ#15(変更可能)
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